Citations:苟も

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Japanese citations of 苟も

  • 1887, 二葉亭四迷, 浮雲:
    「それは課長の方が或は不条理かも知れぬが、しかし苟も長官たる者に向って抵抗を試みるなぞというなア、馬鹿の骨頂だ。
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  • 1891, 森鴎外, 柵草紙の山房論文:
    苟も今の學者として、哲學上の論戰をなさむとするものは、近世のおもなる哲學統をば知りたりと預期すべきは、誰も否といふまじき原則なり。
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  • 1895, 坪井正五郎, コロボックル風俗考:
    彼石棒を以て古史に所謂イシツツイなりと爲すが如きは遺物|發見の状况に重みを置かざる人の説にして、苟も石器時代遺跡の何たるを知る者は决して同意せざる所ならん。
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  • 1898, 原勝郎, 吾妻鏡の性質及其史料としての價値:
    吾妻鏡が鎌倉時代史の貴重なる史料なることは苟も史學に志ある者の知悉する所たり、若し未同書に接せざる人あらば史學會雜誌第一號に掲げたる星野博士の同書解題をよみて後同書を一讀せられよ、其記事の比較的正確にして且社會諸般の事項に亘り、豐富なる材料を供給すること多く他に類をみざるところなり。
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  • 1899, 福沢諭吉, 女大学評論:
    されば男女の智愚は事柄に由て異なり、場所に由て異なり、即ち家の内事と戸外の事と其働く処に随て趣を異にするのみのことなれば、苟も其人を教えて事に慣れしむるときは、天性の許す限り男子にして女子の事を執る可く、女子にして男子の業を成す可し。
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  • 1918, 折口信夫, 折口といふ名字:
    其頃は、折口が地形の名で、幾百里離れてゐても、苟も日本の土地でありさへすれば、何の聯絡なしに、勝手に幾らでも出来るはずの家名だ、とたかを括る様になつてゐた為、書きとめて置かなんだのが残念である。
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  • 1923, 狩野直喜, 楊雄と法言:
    必竟宋儒の一派が楊雄を惡んだのは、元來宋儒の學風は義利の別を嚴にし、苟も名節に於て闕けた人なら、他によい點があつても決して容赦せぬ。
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  • 1924, 濱田耕作, 温泉雜記:
    我等は其の命に從ひて此處に眠れりと」これはスパルタ國王レオニダスが紀元前四八〇年、寡兵を以てマケドニヤの強敵と戰ひ、テルモピレーの險に其の屍を埋めた戰場に立てられた記念の碑銘であつたことは、苟も希臘史を學んだものは記憶するであらう。
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  • 1928, 桑原隲藏, 支那の孝道殊に法律上より觀たる支那の孝道:
    苟も天の暦數に當つて、元后の位に即き、萬民を保育すべき責任を帶びて居る舜が、匹夫同樣に、かかる無責任な行動をとるべき筈がない。
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  • 1930, 三木清, 認識論:
    しかるに苟も認識の名に値する判斷は必然的な、普遍妥當的な判斷であるべき筈であるから、ここに問題となつてゐる價値も單なる快樂の如き個人的なものでなく、超個人的な、永遠なものでなければならない。
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  • 1933, 木下尚江, 臨終の田中正造:
    と申渡を受け――此に於て一件全く落着を告げたるが、此事件の起りてより前後五年の久しきに亙り、村々名主等苟も此事件に関係あるもの、其間の運動費に巨額の金銭を投じたれば、落着後或は田畑を売り或は家屋敷を売り、妻子眷属また為めに離散するの惨状を見るに至れり。
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  • 1936, 戸坂潤, 現代日本の思想対立:
    無論資本家団の要望如何とは無関係に、苟も資本に直接不利なものに対しては、社会政策的立法の二階から目薬的な利益は後回しにして、わが議員達は反対しなければならぬ良心を持っている。
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  • 1939, 宮本百合子, 婦人と文学:
    漱石の「草枕」は、自然派の小説が「唯真を写しさえすれば仮令些の美しい感じを伝えなくとも構わぬわけだ」というらしいのに対して、「文学にして、苟も美を現わす人間のエキスプレッションの一部分である以上は、」「小説もまた美しい感じを与えるものでなければなるまい。
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  • 1940, 幸田露伴, 努力論:
    苟も英雄の氣象あり、豪傑の骨頭あるものは、『大丈夫命を造るべし、命を言ふべからず』と豪語して、自ら大斧を揮ひ、巨鑿を使つて、我が運命を刻み出して然る可きなのである。
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  • 1948, 石川三四郎, :
    若し、あの堤防上に亂鬪が起つたとして自分は果して泰然とこれを乘切ることが出來たであらうか? 苟も十字架を負うて社會運動に身を投じたと稱するものが、びくびくしたのでは見つともない、だが、私はそのびくびくの方らしい。
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  • 1950, 阿部次郎, 三太郎の日記 第三:
    併し苟もこの段階を通過した者は、必ず這般の消息を解して此の如き對立の意義を認めなければならない筈である。
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