Citations:分泌

Japanese citations of 分泌

• 1907, 寺田寅彦, 話の種:

  すなわち一種のものでは光を放つ液体を分泌する腺を備え、他の種類では動物の組織の一部が発光するのだそうである。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1910, 伊藤左千夫, 水害雜録:

  貳拾頭が分泌した乳量は半減した上に更に減ぜんとして居る。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1911, 木下杢太郎, 海郷風物記:

  是等は海濱に棲む、「心」を持つた自然が作りだす所の一種の分泌物である。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1912, 長塚節, 土:

  恢復しかけた病後の疲勞が夜は粘るやうな汗を分泌させた。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1917, 有島武郎, クララの出家:

  その美しい暗緑の瞳は、涙よりももっと輝く分泌物の中に浮き漂った。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1926, 小酒井不木, 新案探偵法:

  又うまいものを眼の前に出されると、唾液が反射的に分泌されます。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1927, 三木清, 唯物史観と現代の意識:

  それは意識の現象が腦髓の物質的構造そのものから導き出され、若くは思想が、恰も尿が腎臓から排泄されるやうに、人間の腦髓から分泌されるといふが如きことを説くものではない。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1927, 三木清, マルクス主義と唯物論:

  それは意識の現象が脳髄の物質的構造そのものから導き出され、もしくは思想が、あたかも尿が腎臓から排泄されるように、人間の脳髄から分泌されるというがごときことを説くものではない。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1929, 小酒井不木, 闘争:

  脳質学派とは人間の精神状態を脳質によって説明するのに反し、体液学派は、体液ことに内分泌液によって説明するのである。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1931, 戸坂潤, 辞典:

  感覚は脳中に分泌作用を引きおこし、この分泌作用がとりも直さず意識なのであると考える。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1935, 小栗虫太郎, 紅毛傾城:

  その黄色い皮膚、薄汚い襞々は、まるで因果絵についた、折れ目のように薄気味悪く、フローラは全身の分泌物を絞り抜かれたような思いだった。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1935, 戸坂潤, 科学論:

  ただこの形式は、内容自身からの所産であり、内容が分泌した膠質物であって、内容以外から来たものでもなく、ましてアプリオリに天下って来たものでもない。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1935, 夢野久作, ドグラ・マグラ:

  以上述ぶるところによって見る時は、呉一郎の覚醒後の口臭は、吸入、又は注射に用いられたる麻酔薬の影響によって起りたる嗅神経の異状、又は、使用せられたる薬剤の口中粘膜よりの再分泌等によって来れるものに非ず。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1935, 宮本百合子, 花のたより:

  断種の科学性と人類を幸福にする効果とをひろく理解させようとする夫人達は、果してどの位深刻に、真に断種すべきものは男性の或る分泌腺ではなくて、一切の社会悪と疾病との根源である社会そのものの歪んだ非人間的構成であることを観察していられるであろうか。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1936, 戸坂潤, 思想と風俗:

  モラルの感覚的・物的・分泌物が風俗だ。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1936, 戸坂潤, 現代唯物論講話:

  思惟や観念は、脳細胞の単なる機能と考えられたり、脳細胞の分泌物であると説明されたりする。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1937, 戸坂潤, 認識論とは何か:

  は脳細胞の分泌物であるとか分泌作用であるとか、云っても、発生の充分な原因を述べたことにはならぬ。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1937, 岡本かの子, 明暗:

  だが、何というきめの繊い――つまり内部から分泌する世俗的な慾望が現世のそれに適合するものと一度もその上で接触し合ったことのない浄らかな夫の顔の皮膚である。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1938, 倉田百三, 青春の息の痕:

  真の祈りの心持ちは隙間のない実践的意志から必然に分泌せられるべきものなのに、私たちには、その実践的意志が、まじめになっていません。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1940, 幸田露伴, 努力論:

  然る時は胃は十二分に其の胃液を分泌して、其の作用を以て圓滿に消毒と消化とをなすで有らう。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1942, 中島敦, 光と風と夢:

  但し、文学なるものは、考え方によれば、多少病的な分泌に違いないのだ。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1947, 風巻景次郎, 中世の文学伝統:

  機会主義者の少数は追従と贈賄との巧みな使い方で案外な現世の幸福を得たし、隠者的な人たちは、その文学精神を鋭くすることによって、あてのない現実の生活から真珠を分泌させたのである。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1948, 海野十三, 三十年後の世界:

  それはこのハンカチーフについている博士の身体からの分泌物の蒸発変化度から推定して今のようにいうことができるんだ。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1949, 永井隆, 長崎の鐘:

  ガンマ線や中性子による障害で早期に発現したものは、前に話した原子爆弾宿酔のほかに尿量減少、唾液分泌減少、汗分泌減少、性欲喪失であった。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1949, 牧野富太郎, 植物知識:

  そしてそのもとの方の内面には、よく蜜が分泌せられているのが見られる。

  (please add an English translation of this quotation)

• 1953, 牧野富太郎, 植物一日一題:

  しかるにある菌学者が言うのには、それは多分その小麦粉が湿気を帯びて何か黴が来、それから分泌した毒のためではなかろうかとのことであった。

  (please add an English translation of this quotation)